2020年10月10日土曜日

またTSものコミックス2つ

以前、「べつに特段「TS物が好き」というわけでもないのですが」と書いたのですが、TSものはそれなりに好きです。
前回書いた『まじとら』と『お兄ちゃんはおしまい!』はいずれも、TS主人公がただ可愛いだけという、ストーリーも特にない日常マンガでしたが、今回の2つはいわゆるラブコメにカテゴライズされる作品です。いずれも、友人関係の2人が転生(転移)して、一方がTSするというものですが、ラブコメとしての作り方が異なる2作です。

■ 転生したらオレがヒロインであいつが勇者だった
※アフィリエイトではありません。公式サイトに飛びます。
高校生2人が異世界転生発生装置で転生して、勇者とヒロインになるというもの。勇者の方は無表情なので感情の部分はよくわかりませんが、ヒロインの方はことあるごとに勇者のことを意識する素振りを見せます。
異世界転生で、魔王を倒しに行くという流れですが、異世界自体は物語の舞台装置でしか無く、いわゆる冒険的な要素はありません。どちらかというと日常系の延長線で、ゆるい世界とゆるい敵の中で、2人の関係性を生温かく見守るといった感じでしょうか。
テンポが良く面白いのですが、ヒロインの方がチョロすぎてどうかな……というところ。TSだから面白いという面はあるものの、べつにTSでなくてもいいかな……という感じは否定できません。
お約束で固められた特に毒の無い作品なので、万人にお薦めできる内容ではあります。

■異世界美少女受肉おじさんと
※アフィリエイトではありません。公式サイトに飛びます。
こちらは、おじさん(といっても32歳)2人が全裸の女神の力で異世界に転移させられ、一方が女神の思い違いにより絶世の美少女になるというもの。
「はたして、一方が美少女になったとして、そこに恋愛関係が生まれるのか」というTS恋愛ものに対する尤もな疑問に対し、本作は「女神が互いを好きになる呪いをかけた(と思われる)」という解を与えています(ただし、作中ではまだ明言されていない)。さらに、美少女の方は、傾国とも言えるほどの「魅了」の力を持ち、あらゆる男を一瞬で落とせるという存在です。
つまり本作は、恋愛が発展していく様を眺めるラブコメではなく、恋愛が発展しないように必死に抵抗する2人を生温かく見守るラブコメです。また、この抵抗が「女神の呪いなどに、俺たちの友情を壊されてなるものか」という文脈で語られるため、多分にBL要素を含んだものにもなっています。
こちらも話のテンポが良く、毒の無い内容です。そこそこファンタジーの冒険感はありますが、ガチのファンタジーというほどでもない。お気楽なTSものが好きという方なら、どなたが読んでも普通に満足できる作品かなと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿