ただまあ、全般的にラブライバー向けというか、多分にスクフェスやスクスタをプレイしてきた人向けの作りになっていた感は否めませんが。このアニメで初めてラブライブ!に触れた人とか、ラブライブ!は知ってるけどゲームはやってない人だと、けっこう「ぽかーん」だったんじゃないかと、そんな不安は感じます。
そうは言いつつも、ニジガク自体がスクフェスやスクスタを原案・原作としたアニメ化なので、これはこれでひとつの正解なんだと思います。
13話で、9人分の単独エピソードを描いた上で、さらに1本の物語を作るという、なかなかハードルの高い構成だったと思いますが、過不足無く身の丈に合った内容だったと思います。とくに最終回は、いたずらにエピソードを盛り込んだり(無印)、なんかよくわからない展開に持ち込んだり(サンシャイン)せず、極めて正統派の締め方だったのでホッとしました。しっかりとファン目線に立った最終回でしたが、それが故に、ファンじゃないと物足りない結末だったのかなぁ……とも思います。
展開としては12話でいったん区切りが付いているので、13話はある種のエピローグでもあるのですが、歩夢のあの台詞が無いとたぶん物語が締まらないので、実質的な意味でも13話が最終話だったのだとは思います。だからこそ、ラブライバー向けの締め方になった感じがして、そこはちょっと勿体無かったかもしれません。
あと、今回のアニメが始まる前に、サンシャインでは「μ'sに憧れるわけでもなく、ラブライブ!を目指すわけでもない。そんな彼女たちが目指すスクールアイドルのカタチとは?……みたいな感じ」の展開が見たかったと書いたんですが、ニジガクでそのまんまアニメになってたので、その点は満足しています。サンシャインに対して抱いていた不満を、かなり解消してくれました。尤も、ニジガクの世界線にμ'sがいたのかはわかりませんけど、「ラブライブ!を目指さないスクールアイドルのカタチ」をしっかり描いてくれた点は、すごくポイント高いです。
というわけで、総じて満足度の高い内容でした。少なくとも、ラブライバーを自称する人なら見て損は無い出来映えだったと思います。
さすがに、μ'sのときのような熱量で接することはもうできませんが、ニジガクの楽曲は集めようかなぁ。(Aqoursは1曲も持ってないのですが)